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「整理整頓、応対辞令、出処進退」を磨く

2010.02.22

中国古典「小学」の説くところに「清掃、応対、進退」があります。
人間の基本、社会人の基本こそ、この三点だというのです。
この三点に優れた人こそが優秀な社員であり、この三点の習得こそが教育の原点だというのです。
そういわれれば、立派な社会人とは、この三点が実に立派に出来ている人で、社員教育の基本に据えるべき要点といえます。
いまから十数年前にある会社のある職場で調査したところ、業績優秀な部門では、まずこの三点がしっかり出来ていることが判明しました。

1.整理整頓とは、頭の中が常に明瞭になっていることで、これが出来てくると、もの事の説明も実に要領良く要点を外すことなく簡潔に出来るもので、仕事が正確になりますし、進みます。
このイロハは「机の上の整理整頓」です。視覚的にもの事が片付いていくその要領を憶えると、自然と頭の中の整理整頓も旨くなるものです。

2.応対辞令とは、仕事をするとは何かといえば、ほとんどがこの能力を要求されていることばかりで、実に鮮やかに顧客との接渉を成し遂げられるようになります。
このイロハは「返辞、挨拶、伝言」です。これをしっかり行うようにして下さい。

3.出処進退は、始め時と止め時を知ることです。
この判断がしっかりすると、小さな事から大きな事までの仕事のメリハリが明確になり、タイミングというものを知って、利用出来るようになりますし、事業の止め時や退け時をタイミング良く知って行うことが出来るようになります。
このイロハは、毎日の生活の中の、特に遊びにおいて訓練することです。
数人の飲み会のスタートを盛り上りを考えて行うようにする。
終りの時のタイミングを旨くさっそうと終る様にする等を意識して行っていると、この能力が培われます。
本来は江戸期は児童の為の訓練として重んじられて来たこの「清掃、応対、進退」も、幼児教育の不備といわれる現代では、大人になっても出来ない人が多いものです。
こういう基本中の基本からしっかり行うことこそが、組織の実力を付けるとても重要な要点です。
まずは、自分の職場で次のチェックをして下さい。
1.挨拶はしっかり出来ているか(朝、昼、退社時)
2.返辞はしっかり出来ているか
3.出掛けた後の机と椅子は整然としているか
「結局改革の要点は何か」

2010.02.09

日本は上昇傾向にあるか、下降傾向にあるか、と問えば、恐らく全員が後者を指すでしょう。
その主なる原因は何か。
経済力の低迷を挙げる人が多くいます。
それは全くその通りで、多くの経営者に問うても好景気、絶好調をいう人は無く、だいたいに「不景気、伸び悩み」を訴える人が多い。
更に隣国の中国の経済成長は目覚ましく、とうとう我が国を追い抜くところまで来ました。その他インド、インドネシア、ロシアの胎頭もあり、経済が売り物であっただけに、日本の凋落感は一際強いものがあります。
したがって何としても経済を建て直す必要があるというのが大方の主張です。
更にいや、「日本人自体が人間として力を失っているのではないか」という意見もあります。
となると問題は教育だ。
教育が悪いからだ、となって「教育は学校だ」となり問題点は「学校教育だ」となり、相変らず「学校教育の革新」となり、「無料化」などが行われようとしています。
ずばり江戸期の改革は、どの様な視点によって行われたかといえば次の通りです。
最も有名な備中(岡山県)松山藩(高梁市)の山田方谷の藩政改革は、10万両(1両を20万円とすれば200億円)の借財を何と8年で10万両の蓄財に変えた画期的なものです。
この時の要点は何んであったのか。
要点の要点を述べれば次の言葉となります。
「経済の源泉は人格にある」
経済とは一人一人の市民の活動の結果である。
したがって経済の建て直しこそ市民一人一人の人格の建て直しであるとしました。
これは真の要点を言った言葉といえます。
人格を重視した藩政教育を行い、世間一般にも人格を重視する風潮を巻き起こすことにより、人格者が生活をし、人格者が仕事をし、人格者がものを作り、人格者がものを売る。
これこそ経済改革の要点だとして、こうした改革を行い、驚異的な成果を挙げたのです。
いまこそ我々が見習うべき政策ではないでしょうか。
「思想を使い分ける時代」

2010.01.27

人間の言動はその人の考え方から発生します。
したがって、その人の言動をより向上させようと思ったら、考え方、つまり背景となっている思想から変えなければ向上しません。
例えば、商品やサービスを他社にないユニークなものにしようと思えば、それを担当する社員の思想を変えなければ、永続的な成果は上りません。
知的生産性といわれる今日、肉体的労働による成果よりも、思考力による生産性の方を望むようになって来ました。
こうなればなるほど、社員一人一人の創造的成果が結局自社の業績となります。
したがっていま何よりも重要なのは、社員一人一人がどの様な斬新にして有効な商品、サービス、更にビジネスモデルを考え、完成させてくるかであり、それはどの様なユニークな発想の源泉である考え方、思考の枠組み、つまり思想を持っているかにかかっているのです。
そこで登場するのが東洋思想です。
19世紀の後半から現在に至るまで、我々現代人の思考の背景となってきたのは、やはり「西洋近代思想」「西洋合理主義科学思想」といえます。
この行き詰まりは、もはや窮極点に至ったといえるでしょう。
現代社会の昏迷と頽廃は既にお気付きの通りであり、その多くの主原因は、ここにあるといっても良いでしょう。
といっても全面否定されるものではなく、その長所を改めて見詰め直し採用すること、つまり「西洋思想と東洋思想の知の融合」こそが、いま大切なのです。
そこで、いま東洋思想に注目が集っています。
中でも「中国古典(漢学)思想」は、仏教と違ってこの世を肯定し、欲望も富貴さえも肯定しているところから、現代経済社会に適応する思想として大いに活用の気運が高まっております。

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中国古典(漢学)思想
・儒家の思想  現世肯定、現行肯定、改善要求、登り坂
・道家の思想  現世肯定、現行否定、革新要求、下り坂
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一言で漢学思想といっても、相対する二つの思想から成り立っています。
儒家の思想と道家の思想は、まさに相対する思想であり、対極を成す考え方に立っているのです。
儒家は社会の中に居る視点によって、社会生活の要注意点を説いており、道家は社会をまるごと見る視点によって、社会自体のあり方を説いています。
人生の順境の時、旨く行っている時は、多少の改善を行いながら、そのままの方が良いわけですから、儒家の思想(論語)に従って生き、逆境の時は全面見直しの方が良いわけですから、道家の思想(老子)に従って革新を行うわけです。
この様にこの二つの思想を自由に使い分けながら経営をしたり、人生をおくることこそ、21世紀の生き方なのです。